新浦安包括支援センター長の富永さんは長年都内で包括支援の仕事に携わり、浦安に来てから3年です。その中で介護事業の「医食住」の全体的な完結の為には介護事業に携わる者の連帯が必要と感じられて毎月定例で情報交換会を開催しております。毎回30名から40名が参加して情報交換を行っています。弊社も2年前から参加しています。会議の内容は毎回違うテーマですが、その度に最新の話題がテーマとなります。
老人ホームの現場から
今回は、浦安の明海にある有料老人ホーム、グッドタイムリビングのジェネラルマネージャー立崎さんをお呼びして、「グッドタイムリビングの10年間で私が学んだこと」というテーマでお話いただきました。
入所者の尊厳を守りましょう、とホームの職員は指導を受けます。この尊厳という言葉を使うのは介護業界だけです。わざわざその言葉を使うのは、どうしても介護する側とされる側で上下関係が出てきやすいからです。対等な立場を常に意識させるために、この言葉が使われているとのことでした。また、嘘をつくのもケアというお話は、方便の嘘、元気づけたりするのもケアの一つ、コミュニケーションの大変さが目に浮かびました。
【新浦安駅前地域包括支援センターの実績】
※ 相談後の対応 : 包括調整(57%)+情報提供(26%)+ケアマネ(12%)=95%
衣食住の「住」の問題が山積
不動産を扱う会社は弊社しか参加しておりません。福祉に関連する不動産案件は「手離れが悪い」と言われ、すぐ売り買いする人が歓迎される不動産業界にあって、避けられやすく、なかなか相談相手がいない分野です。
それだけに、弊社はこの課題にも10年前から積極的に取り組んで、民生委員の方や認知症のご家族を抱える方から、少しは頼られるようになりました。認知症の認定の際の問題、介護施設を選ぶ際の問題、老人ホームの運営上の課題、国の介護事業の問題点、施設が閉鎖する事情、新浦安の特殊事情等々弊社のお客さまにその様なご相談が来た場合の参考になる事案が多くあり、勉強になっています。
不動産専門家の使命を新たに感じる
更に、参加すればするほど介護には不動産が切り離せないという事が分かります。施設に入る際の不動産売却による資金作りから、在宅介護をする場合のリフォーム、グループホームの建設推進、近くに親を呼ぶ時の住宅の問題、二世帯同居住宅のお世話など、浦安も中町地区の高齢化率は全国平均を超えている中、他の介護事業者さんと連携をとりながら、実例を積み重ねて行きたいと思っています。
普段は考えたくない、触れて欲しくない問題でしょうが、これからの浦安、そして日本全体で、一番の喫緊の問題かと思います。
株式会社すまいる情報東京
新野 敏則