こんにちは。代表の竹内です。
白血病の闘病生活を乗り越えた水泳の池江選手や、マスターズトーナメントで優勝した松山英樹選手などの姿を見て、熱い気持ちになられた方も多かったと思います。
私も心身が浄化された気持ちになれました。
諦めた時が限界だと思うと、諦めない心の強さに感動を覚えます。
いわゆる「失敗」に強い人をメンタルが強いとか楽天的な人と世間では言いますが、それだと生来の性格や生育環境で決まってしまいます。
ちょっと違うかな?と思っていた時、ジャズピアニストのハービー・ハンコックがバンドのリーダーであるトランぺッターのマイルス・デイヴィスとのエピソードを語っている動画を観ました。
「成長」について疑問が一つ解けました。
ストックホルムのコンサートで、ハービーはミスコードを弾いてしまったそうです。
でもマイルスは、そのミスコードを引き取って、アドリブで吹き続けました。
ハービーは何が起こったのかと思いましたが、時間が経ってから気づいたそうです。
マイルスは、それを「ミス」とはとらえず、単なる「想定外」の一つとしてとっさに対応したのだと。
正解のコードがあって、そこから外れたのを「ミス」と思ったハービーこそ、先入観に囚われていたのだと。
子育て、教育、仕事にも共通する話ですね。
もう一つのエピソードは、ハービーがマンネリでスランプに陥っていた時、マイルスは「バター・ノートを使うな」とアドバイスしたそうです。
バター・ノートという初めての言葉を、ハービーは脂肪たっぷりの分かり切った音階と自分で理解しました。
それは3度(ミ)と7度(シ)の音とのことですが、使い慣れた音を使わないことで、自由で可能性が広がるという教えでした。
池江選手や松山選手を「不屈の闘志」の人と捉えてしまうと、自分には無理だと思ってしまいますが、失敗は想定外だと思って対応し、却って可能性が広がる事態に出会ったと考えると、ちょっと近づけた気持ちになれます。
アジアの活力がある国は、失敗を許容し、「無い」ことで可能性を広げているのだと思います。
日本がこの先、失敗を許さず、型からはみでることを断罪する方向に行ったら衰退した世の中しか残せなくなるでしょう。
人生と言う旅の魅力も、人と出会いつながることも、想定外で自分に無いものが多い、そんな成長機会を与えてくれるところにあるのですね。
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