こんにちは。代表の竹内健二です。
日本のマスコミとは異なった視点を知るため、時どき翻訳ソフトと辞書片手に文字で配信されている海外のニュースを読みます。
アメリカ公共ラジオ(NPR)の4月14日版に、前号でお伝えした福島三春町の樹齢1000年以上と言われる滝桜が取り上げられていました。
著作権:yisris/flickr
タイトルは「自然の強さを感じさせる。日本では1000年の桜が開花」です。
滝桜の世話をしている平田さんという方にインタビューしていて、とても素敵なメッセージを引き出しています。
「この木はとても長く生きてきたので、長生きすればするほど悪い出来事が増えていきます。
より多くの悲劇を見ることになります。
だから、彼女(滝桜)はもっと悪いことも見るでしょうが、良いことも見るでしょう。
人生は良いことばかりでも、悪いことばかりでも無く、いくつもの層になっているのです。」
と平田さんは話しています。
日本と比べ物にならないほどコロナの甚大な被害の中にいるアメリカの公共放送が、この時期に平田さんの「禍福は糾える縄の如し」というメッセージを取り上げたのは、自国民に対する励ましのメッセージでもあるのでしょう。
今はコロナ一辺倒ですが、糾える縄の中の良いこと、幸せなことを、しっかりと見るようにしたいと思います。
(インターネットでNPRを呼出してJAPANと検索すると全文お読みになれます。または直接こちらから。)
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ところで滝桜がshe(彼女)と表現されていますが、やっぱりこの動じない胆の据わった姿は女性だよな、と妙に納得します。
コロナウィルス対策で成功させている国のリーダーは、ほとんど女性です。
アイスランド、台湾、ドイツ、ニュージーランド、デンマークなどです。
きっぱりとした態度、命への慈しみの心など、女性リーダーが危機に強い理由は色々とあるでしょうが、想像するに、自分で自分を励ますことに長けているのではないかと思います。
そうでなければ、男性の理屈中心の集団でリーダーシップを発揮するのは、心が折れてしまうと思います。
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1000年の桜が女性だとすれば、お婆ちゃんとも見立てられます。
そんなことを考えていたら、島田洋七さんの名著「佐賀のがばいばあちゃん」を思い出しました。
洋七少年が8年間佐賀のおばあちゃんの家に預けられた体験を基にした小説ですが、名家出身ですが当時は超貧乏のおばあちゃんの言葉が、洋七少年が自分を励ますことを手伝うのです。
うじうじしたり、文句ばかり言う男を吹き飛ばすほど痛快です。
「貧乏には明るい貧乏と暗い貧乏がある。うちは明るい貧乏だから心配するな。」
「今に始まった貧乏ではなくてずっと続いている貧乏だから自身を持て。」
「嫌われるのは目立つからだ。つまりあんたは人より目立つものを持っているんだから自信を持て」
「夜考えるから眠れないなら、朝考えればいいんだよ」
など胆の据わった言葉のオンパレードです。
こんな言葉をもらったら、困難な時、自分で自分を励ませます。
禍福は糾える縄の如しも、自分を励ます言葉だと思います。
世界の女性リーダーが、どんな自分を励ます言葉を持っているのか、とても興味がありますが、人との出会いだったり、小説や映画の中だったり、自分を励ます言葉があったら抽斗に入れて、時どき開けてつぶやいてみるのもいいですね。
竹内 健二
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