すまいる情報代表の竹内健二です。
日々秋の色が濃くなってきました。
体もようやく冬支度に慣れ、寒さを感じなくなってきました。
お変わりなくお過ごしでしょうか。
前回、私の母の入院のことを書きましたが、その一週間後に見送ることになりました。
大正が3年間、昭和が63年、平成が30年生き抜けてきて、そのうち60年間を共に生きました。
お守りに、いつも私の母子手帳を持っているのですが、これからも手帳を手許に置いて、生んでもらった瞬間をいつまでも大事にしたいと思います。
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以前にも書きましたが、敬愛する高倉健さんの「あなたに褒められたくて」というエッセイを改めて再読しました。
「あなた」は健さんのお母さんのことです。
テレビドラマはほとんど断っていたそうですが、危ない役をやって心配する故郷のお母さんに、お母さんに元気な姿を見せたいために、何本かのドラマに出たそうです。
インターネットの動画サイトで、テレビのインタビュー番組を見ました。
「どうすればあなたのようになれますか?」という質問に、「いい人に出会うことが、あなたの人生に大事なのではないでしょうか。」と健さんは答えています。
富や名声ではなく、最終的には人間関係で、幸せに感じるか、不幸に感じるか、決まるということではないでしょうか。
人生の最後を迎えた時、親であれ、友人であれ、看護師さんであれ、いい人に出会えたと思えたとき、幸せな人生だったなあ、と思えるのだと思います。
反対に、世の中の悩みや不安は、ほとんどが人間関係から来るとも言えるでしょう。
最後に「私の周りは、いい人ばかりでした。」と言える人生を歩みたいと切に思います。
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同じく映像でTEDというスピーチフォーラムが見られます。
Technology Entertainment Design の略語で、それらをテーマにしたテーマのスピーチを通して優秀なアイデアを世界に広め、啓蒙し人々をつなげる活動を行っています。
そのTEDで、ハーバード大学医学部の「ハーバード成人発達研究」が75年以上にわたり、2つのグループにおける心と体の健康を追跡してきたスピーチを見ることができます。
対象となったグループは、1939~2014年にボストンで育った貧しい男性456人と、1939~1944年にハーバード大学を卒業した男性268人です。
第二次世界大戦以前から、研究チームは血液サンプルをコツコツ分析し、脳スキャン技術が登場したらそれを導入し、アンケート回答を丹念に読み込み、もちろん被験者と実際に交流して、調査結果をまとめてきました。
そして出てきた結論は・・・
「75年間におよぶこの研究が明確に示しているポイントは、良い人間関係が私たちの幸福と健康を高めてくれる、これが結論です」
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まさに、高倉健さんの答えと同じでした。
有限な肉体と、有限な持ち時間を誰と共有するのか、幸せの根源はそんなところにあるのですね。
私は生れてから一度も母に怒られたことがありません。
もちろん誰に対してもです。
そんな母と共有した60年の時は、何物にも代えがたいものでした。
そんな母に「褒められたくて」生きてきた気がします。
健さんは、インタビューで撮影が終わると「いい風に吹かれに、何処かに行く」と答えています。
待っているのではなく、自分から、いい人との間に吹く、いい風を求めて行く人生を、自分も心の芯にして行きます。
竹内 健二
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