こんにちは。
すまいる情報東京の代表、竹内健二です。
先日、知人が夜眠っている間に軽い熱中症になってしまい、びっくりしました。
怖いことですね。
クーラー嫌いの方は、寝る前に水を一杯飲み、充分お気を付け下さい。
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ますます温暖化している現在、室内で熱中症などにならない方法は、24時間空調のような「技術革新」の方向と、窓を開けて風を入れて寝る「懐古的」の方向があるのだと思います。
技術革新型のほうは、自分の家の中は良いのですが、家の外はエアコンの排熱でより暑くなってしまうというジレンマがあります。
一方、懐古型のほうは、自然のまま、それに木や漆喰を組み合わせればさらに効果的ですが、防犯の面で心配が生じます。
私が子供のころは、窓や玄関は開けっ放しでしたが、犯罪が今より少なかったかというば、そんなことはないと思います。
時代劇で見る長屋は、いつも玄関は開けっ放しですが、商家は板戸を締め切っています。
昭和30年代のころ、高度成長期が始まったとはいえ、貧しい家がまだまだ多く、ようするに盗るものがない家は開けっ放していたのかと思うくらいです。
平均的に豊かになった現在、盗るものが家の中にあふれていますので、どうも窓を開けて寝る、というのは分が悪そうです。
さらにお年寄りだけの世帯が増えていますので、なおさらです。
これからは、建築的な工夫で、風の通る小窓で人は通り抜けられないようなものを作ったり、熱を吸収するするような素材が出てきたりすることを期待するところです。
新浦安は、非常に犯罪発生率が低い都市です。
分譲住宅中心の街ですから、住民の定着率、居住年数が長く、顔の見えるコミュニティが出来ていることが要因の一つにあります。
昔も、横丁コミュニティがあり、見かけない人への警戒ができていました。
コミュニティがしっかりしている→窓が開けられる、というような「風が吹けば桶屋」式のつながりになれば喜ばしいですね。
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ちなみに、木造の建物は、断熱にすぐれています。
熱を逃がしにくい、あるいは外の環境を中と断絶できます。要は、熱を伝えにくいと言えます。
それで造った建物というのは、全体として省エネルギー性を得やすいということです。
CO2の削減ということで、木は、実質の重さの半分が炭素だということです。
ですからこれを放っておき、燃やしてしまうとCO2ですけど、炭素で出来ているということで、ほかの材料よりはよほど有利で、それから造った建物は省エネルギー性を得やすいということがあるそうです。
個人住宅では、密集した地域や地価や経済的な面で、なかなか普及が難しい地域もありますが、政府でも平成22年に公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律が出来、公共建築ではかなり木造が増えてきました。
例の大阪の小学校も多額の補助金を得て木造にしていましたね。
日本は地震が多いから、という意見もありますが、宮城県栗原市の庁舎は木造で、東日本大震災のとき周囲の建物には被害が発生したのに対し、ここでは損傷がなく、災害対策の拠点となった例もあります。
植林、活用、維持、などで新たな雇用が生まれて、地域活性化につながるような事例が出てくると希望を持てます。
今、ヨーロッパでも森林が復活してきたこともあり、木の、それも大型の建物が増えつつあるという時代です。
カナダのバンクーバーでは、木造18階建てが完成間近、オランダでは木造33階建て、ロンドンでは木造80階建ての千所帯の建物が計画されているそうです。
竹内 健二
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