新型コロナウイルスの感染拡大が止まらず、なかなか収束の兆しが見えません。コロナ感染者が亡くなったニュースが連日のテレビで流されされていますから、誰しもが「死」を身近に感じるようになったはずです。そんな中、遺言についてのご相談が増えています。
(竹内)
コロナ下の留意点
①公証役場が混んでいる
コロナによって遺言書の必要性を改めて感じた方々が、公正証書遺言を作りたいと殺到しているものだと考えられます。
②出張を断られることも
公証人自身もご高齢な先生が多いため、病院や施設への出張を差し控えたいのかもしれません。
③施設から来訪を断られる
出張についてですが、遺言者がいる施設から外部の人の立ち入りを許可してもらえないケースが出てきています。
遺言ををお薦めするケース
(司法書士市山先生監修)
〇を付けてみて下さい。
一つでもあれば、一度司法書士にご相談することをご検討ください。
・子供がいないので財産は配偶者
・子供間に経済的な格差がある
・特定の子供に介護されている
・子供間の生前贈与額が異なる
・法定相続割合にしたくない
・親族が相続で揉めてほしくない
・特定の相続人に財産を残したい
・死後の面倒をかけたくない
・親族以外の人にも相続させたい
・相続人の数が多い
・相続人の中に行方不明者がいる
・世話してくれた嫁婿に分けたい
・障害をもつ子に多く残したい
・遺産のほとんどが不動産である
・特殊な財産の額が分からない
・再婚など複雑な事情がある
・養子や認知した子がいる
・遺産を社会や福祉に役立てたい
・相続人に気持ちを伝えたい
遺言でできることのおさらい
(弁護士山田先生監修)
※印→遺言でなければできないことです。
これらのことをしたい場合は、遺言書を作る必要があります。
遺贈
遺産をどのように処分するかを定めることを言います。(民法964条)
相続人以外に相続させることだけでなく、相続人に対しても遺言で財産処分を行うことも遺贈にあたります。
遺産分割方法の指定(※)
遺産を現物のまま分けるのか、売却して分けるのか、代償分割(相続人の誰かが代償金を払って不動産なら不動産を共有にしないで全部取得する)させるのか、分け方を意思表示します。
不動産は妻に、預金は長男に、などの分け方もあります。(民法908条)
相続分の指定(※)
法定相続と異なる割合で各相続人に相続させる指定をすることです。
ただし遺留分に関する規定に違反することは出来ません。
遺留分は法定相続分の2分の1です。(民法902条1)
特別受益の持ち戻し免除
生前贈与のうち特別受益になるものを相続財産に入れない、つまり生前の贈与はノーカウントにするということです。(民法903条3)
その他
遺言の撤回(※)、遺産分割の禁止(※)、遺言執行者の指定(※)、認知、推定相続人の廃除および取り消し、未成年後見人(および監督人)の指定(※)、お墓などの承継者の指定など
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