人生の節目の伴走者として
社会に出てから長年勤めあげて、いよいよやって来る大きな節目が定年です。
人生の節目でご相談に乗り伴走するのがモットーの当社では、様々な定年後の事例がいっぱい集まっています。
価値観や家族の状況、資金背景が全部異なりますので、「次」の生活も二つとして同じものはありませんが、方向づけのご参考にして頂きたくシリーズで何回かに分けてご紹介することにしました。
住むところを変えた方、田舎暮らしをされた方、家を建て替えた方、思い切りリフォームした方、不動産投資を始められた方、新しく仕事を始められた方、など様々です。
不動産に関係あっても、関係なくても、ご相談の中に、その方の人生が詰まっています。
できる限りの伴走をして、時には必要に応じて心ある専門の方をご紹介して、お役に立ちたいと願っております。(竹内)
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当社で20年前に子育てのために100㎡のマンションをお世話したWさん。
定年後の生活をどうしようか、定年を間近に控えても決断しかねていました。
実はこの「どうしようか」は数年前に始まっていたのですが、キッカケがなく延び延びになっていたのです。
そんな折、息子さん家族に二人目のお子さんが産まれ、今住んでいる賃貸を出たい、でも広い賃貸を借りるよりマンションを購入するつもりだという話を聞きました。
ただ希望のエリアでは価格が高く、Wさんご夫妻は、無理したら孫たちに十分な費用をかけられないのではないかと心配でもありました。
購入資金の援助も考えていた矢先、奥さんから「私たちが子育てしてとても満足だったこの家を、息子家族に住んでもらったら」という提案が出ました。
「思い切って自分たちは半分の広さのマンションにしてみましょうよ」とも。
キッカケがないことで、ズルズル先延ばしがちな夫を動かす良い機会だった、と後日奥さんは語ってくれました。
コンパクトなマンションの選定を任された当社では、山歩きが好きなご夫婦が出かけやすい路線沿いを念頭に、いろいろご紹介し、気に入った物件をご購入いただきました。
預貯金と退職金の一部で十分賄える金額でした。
甘えさせ過ぎてもいけないので、Wさんはとりあえず息子さんから多少家賃的なものをもらいましたが、実際住んでみて気に入ったら、息子さんに売却するつもりでした。
その際の、親子間売買の手続きやローンのことも当社でお世話することで、よりご安心いただきました。
何より、我が家を、息子さん家族が住んでくれることに、とても満ち足りた気持ちになりました。
半分の広さにはとても入らない荷物の山をどうするか、レンタル倉庫などもご紹介しましたが、いずれ捨てなくてはならないのであれば、まして子供たちにその役をやらせるのは避けたいという強い希望で、今捨ててしまおうと決断しました。
数年後、息子さん家族も、その家をとても気に入ってくれて、親子間売買のお手伝いをすることになりました。
Wさんに「半分生活」の感想をお聞きしましたところ、家の中に物が少ない生活で、例えば図書館とか映画館など外に出ることが増え、食材なども大量にストックせずに、良いものを少量買うようになり、大袈裟に言えば生き方が変わったと、嬉しいお言葉を頂きました。
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