突然のアクシデントは、いつでも身に降りかかる可能性があります。

ご本人も、まわりのご家族も緊急の対応で手いっぱいです。

そんな緊急時でも、私たちがお役に立つことがあります。

仏教の言葉を借りますと、四苦八苦の根本的な苦しみの四苦である、生病老死、「生きること」「病気」「「老い」「死」についても、長い間のこととと、突然のことに分かれます。

今回は、この四苦について、突然の事態への相談分野をダイジェストします。

 

 

きることの苦しみについては、不動産の仕事との関連では、相続争い、離婚、お子様を含めた家族の問題、リストラ等による悩みが相談の割合として多くなっています。

以前にも事例として掲載しましたが、遺言書に介護してくれた長女にすべて財産を渡す、と書いてあっために起きた相続争い。

遺言書を開けた瞬間「突然」事態が悪化しました。

長女さんは、身投げも考えて全国を放浪した後、私に相談がありました。

一応の解決では、私が争っている他のご兄弟ともお会いし仲裁に入り、亡くなったお母様が一番喜ぶと思われる方法を提案し、ほどほどの遺産分割で納まりました。

ただし、兄弟仲は絶縁に近いほどの状態で終わりました。

近親者ほど、こじれると修復が難しいと実感します。

 

そのほか、突然のご離婚による財産分与(不動産の処分や贈与)も悩み多き出来事です。

お子様の精神的悩みで、転地療法のようなケースで不動産の売却や賃貸ということもありました。

 

また、突然のリストラや早期退職勧告、勤めていた会社の倒産なども、聖典の霹靂のごとく、ご家族のあり方を一変させます。

住宅ローンを抱えていれば、銀行への支払猶予のアドバイスや、捲土重来、やり直すためにご売却して一時賃貸に入居するお世話もあります。

 

 

の苦しみについては、病の内容により、対処は千差万別です。

治療以外の、どなたが介護するのか、収入の補てんはどうするのか、家は今のままで大丈夫なのか、改装が必要なのか、など一つとして同じ対処はありません。

病の中でも、認知症に関係するご相談が、割合としては一番多いのですが、介護は施設に入っていただくのか、在宅なのかによっても違いますし、かかる費用も千差万別、ほんとうにお一人、一家族と、よくお話をしながら不動産分野のアドバイスをします。

予防については、医学の分野で研究されていますので、私共の関連では、今回セミナーを実施した「事前に打てる手」をアドバイスして、専門家と一緒になって、準備あれば憂いなし、の状態をつくることです。

 

 

いの苦しみについては、家の分野ですと、足許が危なくなってきたことによる改装のご相談が多く、その次に老人施設に入るための資金捻出のための自宅処分や賃貸が多くなっています。

改装についても、単純にバリアフリーや手摺をつければ良いという訳ではなく、場合によってはケースワーカーの方とも共同して、例えば、おトイレに自力で行くという人の尊厳に関わるようなことを改装の中に入れたりしますし、そのような気持ちを分かってくれる大工さんとなるべく組みます。

 

 

については、比べたことはありませんが、私のところは「余命宣告」を受けられた方のご相談が多いのではないかと思います。

突然お亡くなりになるのと異なり、ご本人に多少の時間が残されている点が、事後の相続の悩みとの違いです。

少ない時間の中で、残されるご家族のために、前向きに動かれる方が多く、私共も、意気に感じ、息を合わせて、一緒に行動します。

この場合、ご本人と気持ちを合わせること、時には叱咤激励しつつご本人に動いていただくこともあり、残されるご家族との信頼関係が全てです。

まだまだ研鑽を重ねて行き、お役立ち能力を上げたいと思っている分野です。