昨年末、12月30日に今年の税制改正大綱が発表されました。消費税10%も、平成29年4月からと明記されています。8%のときと同じように、駆け込みと、その反動の冷え込みが来るのでしょうか。住み替えのタイミングを考えていらっしゃる方には、大きな関心事だと思います。
非課税になる贈与の理由を「結婚、子育て」まで拡大
教育資金のための贈与の非課税は既に実施されていますが、今回の改正案では、非婚化、少子化対策として、婚礼費用や新居費用まで含める案になっています。また、不妊治療費や出産費用、保育費まで、非課税の対象を広げ、親世代の援助で、少子化対策をしようとするプランです。大型住宅が多い新浦安、舞浜地区でも、非婚化による親子同居世帯が増えていると言われていますが、この税制で、別居独立、結婚が促進されると、子供の人口増加につながるかもしれません。
更地にしても固定資産税を上げない
全国で820万戸ある空き家は、倒壊や放火の危険性があります。現状は、建物を取り壊すと土地の固定資産税が6倍になるため、空き家のまま放置されているケースが多くみられます。一定の空き家については、取り壊しても固定資産税を上げない措置で、危険な空き家を更地にするプランです。高齢化が進む浦安でも、放置された空き家が散見されます。隣近所の方の不安はなくなりますし、更地になれば、売買も進みますので、この税制の効果が期待できます。
「老老相続」の増加
高齢化が進み、90代の親御さんの相続を70代のお子さんが相続するケースが増えています。70代のお子さんからすると、今さら相続財産を受けても、活用する時間も体力もないし、悩みの種が増えるだけ、という声も時々聞きます。税制改正では、このような高齢化社会の「老老相続」を回避するため、一世代飛ばして孫への相続、贈与を促進する案が増えています。20代、30代の人工が減っている浦安ですが、この祖父母からの援助で浦安に近居するようになれば、若い世代の人口増加につながり、将来の浦安にプラスになると考えます。
税制が変わると、不動産市場は大きな変化を表します。最近では、いつまでも、どうなるのか分からない事で悩むのもストレスなので、増税前に住み替えをしてしまい、騒動から「一抜けた」しようとする方のご相談も増えています。増税時期が、子育てや老齢化で、ちょうど住み替えのタイミングになる方は、ムードに流されないために計画だけは早めにスタートすることをお勧めします。
代表取締役社長 竹内健二