今度の相続税改正、どんな人に厳しくなる?

去る1月29日に閣議決定された税制改正は、景気対策を目論んだ贈与税の減税と、税収確保のための相続税の増税が、大きく二本立てと言えるでしょう。特に相続税に関しては、基礎控除の減額や、小規模宅地の評価減の特例の条件などに、かなり大きな変更がありました。相続税の場合は、いかに「特例」を活用するか、大きな差となってきます。例えば、中町の分譲地の路線価は概ね坪75万円~85万円、80万円として50坪で4000万円の評価額になり、基礎控除分をほとんど使ってしまう可能性があります。それを「特例」を使って、グンと評価額を下げることがメリットを生む方も多いでしょう。

まずは親から、元気なうちに「想続」の話題を

私共が相続対策のご相談を受けていて、ほとんどの方が「亡くなることを前提とした財産分けの感じがするので性急に考えられない」とおっしゃいます。この気持ちは、たいへんよく分かります。まして、親御さんが、病床にあったりホームに入っていらっしゃる場合は尚更です。だからこそ、お元気なうちに、お金の話は二の次にして、どんな想いでこの家を購入して、どう引き継いでもらいたいか、また子供や孫にどのように生きてもらいたいか、そのような「想い」の相続の話題から入ってみることをご提案致します。

これから、いかに節税するかの対策本や、不動産をはじめとした様々な業界の対策商品が出てくると思います。それも大事ですが、お金や財産だけが動くのではなく「受け継ぐ人への想い」をセットにしてこそ、本当の意味の「対策」になるものと信じております。

代表取締役社長 竹内健二