先頃2013年の地価公示が発表になり、液状化被害が少なかった元町エリアの下落率はわずかでしたが、中町、新町エリアは、▲15%前後でした。震災後の土地・戸建て取引価格は、公式(レインズ登録された正常取引)では、ほぼ公示地価に近い数字で推移しています。これから売る人、買う人の目安となるでしょう。

過去最高の売り物件数になり新たな動きが?

震災から一年、震災を機に増え続けている新浦安の売り物件在庫数は、ここ5年で最高の水準になっています。通常、この3月は一年で一番売り物件が少なくなる時期ですが、2012年現3月現在134件あります。震災一年前の2010年3月が34件の売り物件数でしたので、約4倍あります。震災の影響だけではなく、十数年も続いている所得低下なども大きく影響して「買い控え」現象が起きているとも見受けられます。一方、超低金利も続いていて、資産をお持ちの方の資金が不動産投資に再び流れ込んでいる動きが目立ってきました。関西方面では投資が過熱気味という情報もあります。

”浦安流”の不動産投資の傾向は?

ここ浦安でも、多くの方が買い控えている今こそ「優良物件の買い時」と見て、行き場の無い金融資産を不動産に投資する相談を複数頂きました。「人の行く裏道に道あり花の山」という株の格言のように、浦安が復興する前の今がリーズナブルな価格で買えるチャンスという考えです。浦安流が一般的な投資の「高利回り」重視型と異なるのは、資産価値重視型という点です。ワンルームやアパートではなく、ファミリー物件や一戸建てなど、復興した後、再び環境や交通の便利さで脚光を浴びるという前提で、換金性を重視した投資とも言えます。アテがはずれても、お子さん世代が住める物件であれば、リスクも少ないという点もあるでしょう。

インフレ、増税、という、これから予想される流れの中で、不動産に再び注目が集まり出している動きに、浦安がどのタイミングでその流れに乗るのか、大いに注目してアドバイスに生かして行きたいと思います。

代表取締役社長 竹内健二