鈍ってきた「リノベーション」マンション販売
リノベーションマンションとは、不動産業者が中古マンションを買い取って、室内をリノベーションして販売する物件です。
デザイン料、業者利益などが足されるので総額は相場より高くなります。
価格の高騰はリノベーションマンションの高価格化も一因です。
例えば中古マンション相場が5000万円として、リノベーションマンションは7000万円位の感覚です。実に40%アップが急激に起こります。
コロナ後、高額マンションを購入できる30代後半から40代後半の人はあらかた買ってしまい、これからはその下の世代である20代後半から30代前半の人が購入者の中心に移って来るという見方もあります。
図は日本の人口構成図(大和証券「20代のお金の知恵」より)ですが、「団塊ジュニア」世代の下の世代は人口が少なく「所得が上がらない、もらえる年金が少ない」世代です。
リノベーションマンションの鈍化が、上がり過ぎた価格には付いてこれない世代に市場が移行してきたサインかも知れません。
日本の人口構成図(大和証券「20代のお金の知恵」より)
投資ファンドが戸建て賃貸に進出
投資ファンドが積極的に新築一戸建てを購入して賃貸に回しています。
広い家、独立した仕事部屋という在宅需要の増加が背景にあります。
子育て真っ最中、在宅で働き盛りの間だけ、賃貸の一戸建てに住み、将来は実家に戻るという方も増えてくるのではないかと思います。
そうなると、益々売れる家、売れない家の二極化が進むことは必至です。
買う人、借りる人から見れば選択肢が多い時代ですが、売る人、貸す人からすれば少ない需要者に選ばれる時代になって来るでしょう。
すまいる情報東京 代表取締役社長
竹内 健二