地価公示にみる「都市脱出」の進み具合は?
コロナ下で初の地価公示が発表されました。
全般的に地価は下がっている印象を与える報道が多いですが、上昇を継続した地域もあります。
東京都は、3月1日現在で、8ヶ月連続の「転出超過」ですが、不動産の動きをみると、通学通勤の制約や、見知らぬ土地の他県へ、簡単に転出できる訳もなく、大きな動きにはなっていません。
これから住み替えを検討される方は、転出者には学生さんなども含まれており、転出超過と他県への移住を連想しすぎないことが大事だと思います。
地価公示をまとめている国交省地価公示室では、地価が上がっている地域の特徴を次のように分析しています。
①地方4市(札幌・仙台・広島・福岡の各市)や、その周辺エリアが地価上昇を継続した
②住宅需要はあるのに新規供給が少ない
③住宅需要がある地域の商業地
例えば①では札幌に隣接する北広島市などです。
②では、新浦安なども今後も新規供給は限られており、上昇基調は続くものと思います。
③では、北大阪急行延伸で新駅が予定されている箕面市などが住宅地と商業地がともに上昇している地域です。
コロナ下であっても、住宅地も商業地も20%以上上昇した、
新幹線が延伸する倶知安(ニセコ)
資産価値の面だけでなく、地価が上がる地域は、それだけ人も集まり、生活の利便性や行政サービスが充実しやすいと言えますので、移住を検討されるにしても、この3要素をモノサシにしてはいかがでしょうか。
すまいる情報東京 代表取締役社長
竹内 健二