郊外の戸建から都心部に移住するには

昭和後半から平成バブル時代に、憧れの住宅地だった各地の「セレブ」向き住宅街が、高齢化による空家増加の傾向にあります。

多くは丘陵地を開発した住宅街のため、駅や街の中心地までの間は坂道が多く、自家用車を手放した方にとっては、日常の買い物や通院も大変で、駅前のマンションに移住する傾向が顕著です。

 

若い子育て層も、共働きで忙しかったり、子供が少ない地域は学級数も少ないなどの理由で、駅前希望が多く、駅や都心部から離れた「憧れの住宅地」は敬遠気味です。

売れにくい住宅は値下がりします。例えば、田園都市線の横浜市青葉区、小田急線の川崎市麻生区、など、ここ5年は下落し続けています。

 

しかし、都心部のマンションは高止まり

需要が多い都心部のマンション相場は、落ち着いてきたとは言えあいかわらず高止まり、中古でも坪あたり300万円する地域が多く、70㎡のコンパクトな部屋でも6000万円以上します。

これでは、自宅を売却した資金に、かなりの額の老後資金を割かなくてはならず、二の足を踏む方も出て来るでしょう。

 

そこで、いま静かなブームの兆しを見せているのは、介護が不要な方のシニア賃貸です。

老人ホームでもなく、介護が必要な方のサービス付高齢者住宅でもない、普通のバリアフリーマンションに、健康寿命を延ばすためのサービスを付加した、元気なシニア向けの賃貸住宅です。

健康寿命を延ばすためのサービスとは、社会福祉士による定期指導や、医療機関と提携した健康イベントなどのようです。

 

高齢者こそ、賃貸という選択肢を

持ち家で「お金を眠らせる」ことなく、豊富な現金を持って、積極的な賃貸ライフを過ごし、健康寿命を延ばすことに気を配る、そんなライフスタイルも選択肢の一つ。

このような、元気なシニア向けの賃貸住宅が増えてくれば、またその地域に活発なコミュニティが出来る可能性があります。

当社でも研究を始め、実際ご入居された経験者の知恵も生かしてご提案して行きたいと思います。

 


すまいる情報東京 代表取締役社長
竹内 健二