都心部ではリノベーション物件が人気
郊外では若干勢いが落ちていますが、都心部の新築マンション価格が高止まりしています。
坪あたり400万円くらいは普通で、20坪(70㎡弱)ですと8000万円になってしまいます。
そこで、若い方を中心にリノベーションマンションが人気になっています。
築年数は30~40年経ったものが多いのですが、室内は今風の新築そっくり、設備も新築に引けをとりません。
都心部のように、マンションを建てられる土地が限られている場合は、古いマンションのほうが良い立地に建っていることが多いものです。
若い方にとっては、室内が新築並みの設備で、立地が一流、という「立地を買う」感覚が合っているようです。
リノベーションマンションの価値とは?
郊外のマンションは、全体の戸数も数百から一千戸あるものも珍しくなく、間取りもファミリー向けの均一なものが多く、リフォーム事例もたくさんあります。
もともと間取りは広めなので、工夫して個室を作り出したりする必要が無く、今ある設備を新品にする、間取りは変えずにクロスやフローリングを張り替える「リフォーム」が中心です。
そういった場合は、リフォームしていない部屋を購入して、自分でリフォームすると、中間マージンが入らずに、手頃な価格で住宅が手に入ります。
一方、都心部のマンションは狭い敷地に建っているものが多く、土地の形に合わせたような使いづらい間取りが出来てしまいます。
また総戸数もさほど多くなく、購入しようと思うマンションのリフォーム情報が少ないのが実態です。
希望のリフォームが出来るのか出来ないのか「やってみなければ分からない」では危なくて、何千万円もする物件を買うのは難しくなります。
そのような背景があり、プロの不動産業者が買い取って、既存の設備や間取りを全て取り払ってしまい、一から部屋を作る「リノベーション」が人気なのです。
設計士などの専門家の工夫や知識が入って出来上がったものを確認して買うわけですから、その分が付加価値となり、割高になっても、納得して買われています。
すまいる情報東京 代表取締役社長
竹内 健二