建築費値上がりで新築はますます高値へ

マンションも一戸建ても、新築の建築費が上昇の一途です。

コロナ禍最中の建築資材の高騰は収まってきましたが、人手不足による人件費の上昇で、建築費が上がっており、土地価格の上昇と相まって新築物件は値下げしようがありません。

 

若い子育て世代は、購入するには郊外へ郊外へと移動、郊外へ移れない方は、価格的に購入できないなら賃貸へ、という動きになり需要が増えたため、賃料も上昇する、というインフレスパイラルになってきました。

 

 

買い替えよりリフォームで減税を

住宅ローンに対する「ローン減税」は購入を促進しましたが、ローンで買える価格を超えてしまったら、有名無実の制度です。

そこで今回ま税制改正では、2016年から始まった住宅改修減税を拡大しました。

この制度は、現金で行っても良く、所得税率ではなく、所得税額からいきなり減税になるため、所得税を多く支払っている方にとっては魅力的です。(住民税は対象外)

対象となる工事は、次の5つで⑤は新設で、2024年限定です。(①~④は2025年まで)

 

① バリアフリー改修
② 三世代同居対応改修
③ 省エネ改修
④ 耐震改修
⑤ 子育てリフォーム

 

子育てリフォームの内容は、室内での子供の事故防止、対面式キッチン、開口部の防犯、収納増設、床の防音性、間取り変更などが想定されているようです。

新築が高くて買えない方は、中古+リフォームや買い替えをやめてリフォームする、というニーズに対応したものです。

 

 

組み合わせで最大100万円位の減税へ

各々工事金額の上限が200~250万円と決まっていて、その10%が減税になりますが、限度額を超えたり、複数組み合わせると、超えた部分は5%の減税上乗せ分があり、最大上限が1000万円までは減税があります。

減税のためにリフォームする訳ではなくても、一つのきっかけにはなるでしょう。

遠方に行くのは嫌だ、でも買い替えたい、賃貸から持ち家にしたい、という方には利用を検討できるものと思います。

 

 


すまいる情報東京 代表取締役社長
公認不動産コンサルティングマスター
竹内 健二