ここにもテレワークの影響が?
テレワーク需要は「広さ」を求める傾向ですが、都心部ではいわゆる「築古」マンションが注目されています。
「築古」マンションは、青山、番町、白金などブランド地名に建つものが多く、マンションが普及し始めた昭和40年代の邸宅街にマッチした重厚感があり、そんなところも人気の一端です。
高輪ホームズ 125㎡・1億800万円
旧高松宮邸(現上皇仮御所)の向かいに建つ、築51年のマンション
どんな「築古」物件が人気?
コロナ真っ最中の直近1年間の取引状況を見ますと、築50年以上の「億ション」の取引は10件(レインズ調べ)、100㎡以上が50%、90%が80㎡以上で、広さニーズが伺えます。
立地で見ると、南青山、麻布、白金、高輪など港区が60%、あとは千代田区三番町や、渋谷区代官山、広尾などのお屋敷町が40%です。
「築古」築40年以上(昭和55年以前)に広げてみると、取引件数は約3倍の29件にまで広がります。
やはり7割が100㎡以上で、同じ傾向です。
もともと「ビンテージマンション」という築古でブランド地名に建つ邸宅風マンションの需要はありましたが、テレワークの拡大によって更に需要が増したと言えるでしょう。
これらのマンションは、邸宅街ゆえ低層・中層の高さが多く樹木も豊富、タワーマンションや最新設備のマンションよりエネルギー消費量も少なく、長持ちさせて使うエコの時代に見直されてくるのではないかと思います。
すまいる情報東京 代表取締役社長
竹内 健二