代表の竹内より、新年のご挨拶を述べさせていただきます。

コロナ禍が再び広がっておりますが、お仕事、生活、健康において、すべての方が、良き方向に向かいますことをお祈り申し上げます。

 

 

コロナ禍で、あらゆるところで「以前はこうだった」が崩れています。

コロナを天災とみなして、じっと過ぎ去るのを待つというには、時がもったいないと思います。

企業では自宅勤務やリモート会議が当たり前になり、人が密でない田舎へ越したり、大型スーパーではなく、近所の商店で買い物したり、新しいことが「当たり前」になりつつあります。

 

コロナは、思い切って新しいことを始めるのにチャンスとも言えます。

感染拡大に注意を払いつつ、一人一人の「新しいこと」が集まったら、希望の持てる世の中につながるのではないでしょうか。

 

私共にとっての新しいことは、コロナ真っ最中の11月に事務所を引っ越したことです。

神様は清らかで明るい処を好むと言います。

窓からは樹木の清浄な空気と、広く新しくなったので、スタッフやお客様とゆったり間隔をとれるようになりました。

新しい事務所は、産婦人科跡で人が新たに生まれるところということも新たなスタートとしてご縁を頂いたと感じております。

 

 

コロナ後に向かう先は絵本の中に先日、絵本作家のお客様の不動産売買をお手伝いさせて頂きました。

当社の女性スタッフも、動物を主人公にしたこの方の絵本を幼少時に読んでいたとのことです。

動物が主人公の絵本と聞き、大学の50年以上も大先輩である椋鳩十さんとのつながりを感じました。

 

実は、私は絵本をよく読みます。

ノンフィクション作家の柳田邦夫さんは、絵本の翻訳もたくさんされていますが、「大人が絵本に涙するとき」などの著書もあり、併せて愛読しておりました。

 

椋さんは動物を主人公にした絵本のパイオニアですが、戦時中、命の大切さを書くと発禁処分になるので、動物の物語に託したとも聞いております。

病床で奥様が口述筆記をされた椋鳩十さんの最後の言葉は、私の仕事に対する姿勢にしているものだったからです。

その最後は次のように締めくくられています。

 

日本の村々に 人たちが 

小さい小さい喜びを

おっかけて生きている

ああ美しい 夕方の家々の 

窓のあかりのようだ

 

 

長野生まれの椋さんは、生涯を過ごした鹿児島で図書館長などをされて小中学校の校歌を50校以上作詞されています。

歌うのは子供ですから、言葉は平易です。

 

子供には真実の言葉しか届きません。

その意味では、絵本の中には真実の言葉があり、生きる指針、社会の行くべき道が示されているのではないかと思います。

 

 

トヨタの豊田社長が心服し、末広がりの年輪経営で有名な塚越会長の伊那食品工業の社是は「いい会社をつくりましょう」です。

究極の平易さです。

「良い会社」にしなかったのは、人が話すときには「良い」とは言わないで「いい」と言うからだそうです。

同じように「いい人」は周りを幸せにしてくれます。

 

すまいる情報の目指す姿を絵本の中の言葉から見つけますと「思いやりのある人が働く、明るく温かい会社」です。

その姿を心に留めながら、ご縁があったお客様と一緒に、窓のあかりのような小さい小さい喜びを分かち合えるよう、スタッフ共々進んで参ります。

本年もよろしくお願い申し上げます。

 

 

竹内 健二