築地市場跡地の開発
コロナウィルス禍によるオリンピック延期、もしかしたら中止も考えられる情勢です。
都心各地で始動している再開発はどのようになるでしょうか。
民間の再開発は、長期間にわたるため完成する頃はコロナ禍は収まっていると予想されるため、大きな変更はなく進めて行くと言われています。
一方、東京都主体の再開発は、コロナ禍対応の財政支出が相当な額になるため、延期も想定されます。
最大の再開発になる予定の築地市場跡地は、オリンピック期間中は輸送拠点にして、その後は国際会議場や国際クラスのホテルなどが計画されていました。
コロナ禍で訪日客が復活するには、かなりの期間を要するでしょうし、会議の在り方なども変化するかもしれません。
コンベンションセンターなどは、今回のコロナ防疫に優れた対応をした国に中心が移るという予想もあります。
それだけに都のコロナ対応は再開発まで影響してくるでしょう。
ホテル、民泊は壊滅状態
訪日客を当て込んだ商業地域の地価の高騰や、ホテル用地の高値取引は、確実に鈍っています。
ホテル建築予定地が、空き地のまま放置されているところもあります。
ホテルの投資を組み込んだリートなども利回りが低下する懸念があります。
施設の許容量を超えた訪日客を見込んだ計画は、今後国内需要を視野に入れた計画に変更されるケースも出てくるでしょう。
宿泊料が安い代わりに居住性に劣る民泊は、一気に冷え込みました。
民泊専用に建てられた建物は、他の用途への転用も難しく、特に一室に5~6人泊まるドミトリー形式のものは、人との接触を減らさなければならないコロナ禍では、休業が相次いでいます。
今後、民泊倒産が増えるのは確実でしょう。
都内の選手村マンションの行方は
4000戸を超す大規模なオリンピック選手村マンションは、もともと入居は2023年からでしたので、オリンピックが1年延期になっても、何とか時間的に間に合うかも知れません。
しかし、企業業績の悪化により、ローン不安を抱える方には、3年後の金利がどうなっているか分かりませんし、雇用も守られるのか不安になり、購入意欲が落ちるものと思います。
新築マンションに売れ残りが出ると、新築価格の高止りに釣られて値上がりした中古価格にも影響が出てきます。
すぐ住めて、ローンも今の金利で確定できる安心から、中古市場が活発になる可能性があるでしょう。
すまいる情報東京 代表取締役社長
竹内 健二
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