この仕事を始めて三十年近く経ち、天職のようになってきたことで、仕事を通して何を学び、何を教わってきたのか、日々考えることが多くなりました。出てきた答えは、不動産の仕事は人の人生に関わり、共に背負い、より望ましい人生というステージを一緒に創ることなのだ、というシンプルなものでした。

私の体と頭の中には、出合ったお客様の人生が詰まっています。喜び、哀しみ、希望、落胆、たくさんの人生の場面で私は登場しました。ある時は光を当てる照明係、ある時は次の一手を書く脚本家、振りをつける演出家、聞き役に徹する助監督・・・。

他人の私は、人様の家族や家庭という表舞台には決して立ちませんが、お客様と一緒にいいドラマ、ステージをずっと創りたかったのだ、と気付きました。これからも、お客様と共により良いステージを造って行く道程で、会社も社員も成長させて行くと心に決めております。どうぞご指導をお願い申し上げます。

竹内 健二