贈与した親の約7割が「自分から贈与の話を切り出した」

不動産情報大手のアットホーム社が、昨年末に子供が住宅購入した人に対して、贈与のアンケートを取りました。贈与した人300人、贈与しなかった人300人が対象で、しなかった人にも理由を聞いたところが面白い調査です。
贈与した親の約7割が、自分から話を切り出したという結果でした。子からは言いにくいという事もあるでしょうが、子から頼まれて、というケースは1割くらいで、子供が住宅を探していると聞いた親が積極的に贈与の話を持ちかけている姿が見えます。

お金の使い方の満足度の問題?

贈与した親の理由は、子供や孫に良い生活を送ってもらいたい、子供に喜んでもらいたい、というものが上位で、余裕のあるお金を、いかに満足度高く使うか、精神的な満足を求めていることが現れています。また1割程度ですが、気兼ねなく子供の家に遊びに行きたい、将来の介護を期待して、同居しやすい下地作り、という「実利」派の理由も目立ちました。
一方、贈与しなかった親の理由は、お互い自立していたい、子供を甘やかしたくない、という理由が上位で、子供側もお金を必要としていない、受取りを拒まれた、という、話はしてみたが子供が要らないといった、親子の独立した距離感を大事にしている実態も見えてきました。

浦安では、立地の良さから親子近居が増える傾向に

都心に近く通勤通学に便利、子育て支援にも厚い浦安は、子世帯にとって魅力的な街です。他の地域に比べ、浦安なら親も子を呼びやすいといえるでしょう。しかし子世帯の悩みは、千葉の他市より住宅価格が「高い」ことです。
アンケート結果では、平均贈与額は564万円ですが、親子が同じ町の場合は642万円に上がります。差額の100万円は嬉しさの差と思いたいですが、浦安のように親が住宅価格の高いエリアに住んでいるケースが多いのかも知れません。
お互いの自立と、親の満足が両立する形の、浦安スタイルの贈与が増えてくれば、そもまた一つ、若い世帯の人口が増える良いキッカケになるものと期待しています。

代表取締役社長 竹内健二