価格もやや上昇に転じ、これから売り物件減少に向かうのか
表は、震災前から5年間の、浦安市内のマンション成約動向です。表には出ていませんが、平均面積は80㎡、平均築年数は20年前後で、これは毎年変わりません。震災後の1年間は、さすがに取引件数は7割まで減少しましたが、震災の翌年から復調、マンションについては価格も1割減止まりで、マスコミ報道がいかに大ざっぱなものだったか現しています。取引件数は、住宅ローンの低金利や政権交代による減税や景気対策もあり、すでに震災前の1.3倍になっています。
相場の動きは、買い手が増えると価格は上昇し、上昇し出すと売る人が減る、ということを繰り返してきました。今回も、同じ動きをするとしたら、これから売り手は減り、さらに価格は上昇することになります。
老齢化、建物の老朽化とシニアの住み替えに影響か
ただし、単純には同じ動きにならないとも考えられます。この5年間で、確実に浦安市の老齢化は進み、建物も古くなりました。30代、40代の方が中心の市場と、浦安のように60代以降の方が中心の市場では、動き方が異なって当然です。
価格が上昇して売る方が減ると、地元で老後は面倒のないマンションに住もう、というシニアの住み替え先も減る事です。価値が上がるのは嬉しいことですが、上がり過ぎると住み替えに影響してくるジレンマをどう乗り越えて行くか、浦安での住み替えは、過去経験のない新しい時代に入ってきたと思います。
また、あの大震災でも1割しか下がらなかった浦安という街は、買った不動産の価値が下がって欲しくない若い方にも、必ずや再注目される日が来るものと思います。ますます、地元業者の情報発信が重要になってきたものと心を引き締めてまいります。
代表取締役社長 竹内健二